2009年1月17日土曜日


 孔子の教えに「衣食足りて礼節を知る」があります。

 たまに家へ帰ってくる子ども達に、まずたずねるのが「何が食べたい?」。ほぼ365日、私の料理を食べて育ったわけですから、いろいろあってしかるべきはず。ところが、「焼きそば」と「餃子」がその第一位。30年前のカルフォルニアで、日本の食材がめったにお目にかかれない時期、小さかった子ども達にごちそうとしてインプットされたお料理が、この二品。(もっと他にいろいろあるでしょう!、と言いたい。)

 子ども達が家を出てまず感じるのが、母親の手料理で育てられ、感謝することらしい。大学の寮で、いかに「まずい学食」を食べ、「栄養のバランス」や「味付け」、「食材の」貧しさなどに閉口したとか。寮生活を終えて自炊をしてみると、母親が食べさせてくれた物を思い浮かべながら作った、と言います。「外食も良いけど、やっぱりお母さんのご飯が一番。」専業主婦冥利に尽きる一言。親心をくすぐります。

 夕飯時をとっくに過ぎた遅い時間に、制服姿の子ども達を街で見かけると、「ご飯は?」とつい思ってしまいます。一昔前の日本で、忙しいお父さんとの団欒が少ないことが話題になっていました。今ではお母さんも働く時代であり、子どもまでが何かと忙しい日本社会。親子で食事を取ることが少なくなってきているのでは?

 「食」は生きるための手段ばかりではないというのは、昔から言い伝えられたこと。家庭での「食」の役割を考えるのも、子育ての一つ?

 

1 件のコメント:

りさ さんのコメント...

「外食も良いけど、やっぱりお母さんのご飯が一番。」
全く同感です。

母親の料理には愛情がこもっているせいか、有名レストランの料理よりも数倍美味しく感じます。私の母は女手一つで私と兄を育て、とても忙しい毎日を送っていましたが、毎朝・毎晩栄養のバランスの取れた暖かい料理を作ってくれました。そしてどんなに忙しくても疲れていても私達と一緒に座り私達のお喋りに耳を傾けてくれました。(お喋りな私はその日にあったことを全部話すので聞くだけでも大変でしたが・・・) 

母親の手料理にまさるものはありません。お子さん達がそれに気づいてくれてよかったですね。これからも機会がある度に沢山手料理を食べさせてあげてくださいね。


私ももう一度母の手料理を食べたくなりました。